「無人島に行きましょう。ギャラクシーフライトで」 無人島。それを聞いて、何を連想するだろうか。心理テストに出てくるような、白い砂浜にヤシの木が1〜2本生えているだけの、小さい島。そんな所に辿り着いたら、何を思うことだろうか。そんな島での生活な…
西鉄新宮駅に佇む車止め。この先へと続き、福岡のベッドタウンを走っていたはずの電車は、本当に廃線にならなければならなかったのだろうか。よそ者の自分には、よくわからない。 かつて津屋崎へと続いていた線路 * * * ・地下鉄/JRとの連携に徹する西鉄…
貝塚駅の車止めを介して向き合う西鉄と地下鉄。素人目には直通運転しないのがおかしいくらいなのだが、そこには時代に翻弄され続けた西鉄貝塚線の歴史が影を落としている。 貝塚駅に到着する西鉄の前面から。右側には地下鉄の電車が待っているのが見え、地下…
「車内中ほどまでお進みください。快速門司港行き、ドアが閉まります」 夕刻の博多駅ホーム。ドアに手をかけ体を押し込んで乗るレベルの混雑は、東京の夕ラッシュと何も変わるところはない。 * * * ・バスがメインのキャナルシティ博多 地下鉄天神駅から…
「いまお菓子の袋開けるけん、ちょっと待っとって」 九州ことばが筑肥線の車中に聞こえる。その長閑な風景とやわらかな方言の響きは、とてもこれから百万都市福岡の地下鉄に入っていく電車には思えない。 * * * ・"地下鉄の終点"は地方交通線? 12:44に昭…
「昨日はお客さんが溢れて大変。ばってん今日は平日だけんゆっくりしたもんだ」 呼子朝市通りのおっちゃんが呟く。土休日ともあらば、決して広くない朝市通りは観光客で大賑わいになるようだ。 平日でもそこそこ人出がある呼子朝市通り ・松浦川右岸に残る「…
鉄道の衰退を象徴するかのように、駅構内が道路によって分断されてしまった伊万里駅。鉄道にとっては危機的状況ではあるが、実はこの街に市街地復権、ひいては地方都市の未来を拓く種が蒔かれている…そこには、地元・伊万里を愛するアツい人々の姿があった。…
ジューーー。「伊万里牛取扱指定店」と誇らしげな伊万里焼のプレートが掛かる傍で、シェフの手によってサーロインの色が鮮やかに変化してゆく。名高き佐賀牛のなかでもひときわ名高き伊万里牛、この舌でぜひ堪能しようじゃないか───。 ・クルマ観光客も歓迎…
かつてフィランドと呼ばれし国際貿易港・平戸。オランダがもたらした世界地図に漢字が添えられた様からは、往年の平戸が開いた世界への扉を見るかのようだ。 ・佐々駅ののんびり緩急接続 佐々で快速佐々行きから普通伊万里行きに乗り換え。1番線に上り佐世保…
しゃわしゃわしゃわしゃわ。鉄板で熱せられた牛肉がレモンソースにひたひたに浸かり、ソースが弾ける音がする。これぞ佐世保名物、レモンステーキ。 ・日本一長い?「佐世保四ヶ町商店街」と「佐世保中央駅」 佐世保駅を後にし、市街地へと歩く。佐世保は奥…
極地というものは、何か冒険心をくすぐるものがある。ここが日本の端、これより先は外国、そこに面した駅や街、人々の姿をといったものは、いったいどうなっているのだろうか。そう、極地というところは、最も中央から離れた辺境、周辺、外縁であると同時に…
「キャー、この電車カワイイ!!」…さまざまな電車に乗ってきた自分ではあるが、見た瞬間に「カワイイ!!」なんて女性に声を掛けられる電車なんて初めてだ。白い車体に赤いイチゴをあしらったイチゴミルクそのものの電車が、和歌山駅9番線で愛想を振りまい…
「と、都会の電車だ…」 和歌山まであと1時間に迫った、御坊駅の2番線ホーム。そこに滑り込んできた電車は、眩いばかりのステンレス車体に転換クロスシート。車内のLCDでは、芸能人が笑顔を振りまくCM広告が踊っていた。 ・長距離向けの113系で短距離運用? 14…
ガツン!「痛ぇ!」…腰骨を突く鈍痛に思わず声が出る。交換駅のポイントを渡る衝撃に揺さぶられ、腰がロングシート脇のパイプに激突。新宮を出て2時間以上、座り続けるが故の腰痛に加え、腰骨まで痛くなってきた。和歌山どころか紀伊田辺ですら、いつになっ…
紀伊半島は大きい。本当に大きい。伊達に日本一大きい半島じゃない。それこそ、その辺の島よりなんぼも大きい。行くのもしんどい、引き返すのはさらにしんどい。目指す和歌山は遥か先。あと5時間、この揺れに耐えられるのか…。 そんなことを、2両のワンマン…
・高規格な近鉄鳥羽線 宇治山田駅から近鉄で一旦鳥羽駅へ向かい、そこからJRで折り返して二見浦へ向かうことにした。参宮線伊勢市以遠は18時を過ぎると快速みえを含めて1時間に1本に減ってしまうため、かなり遠回りではあるが、鳥羽経由の方が伊勢市経由より…
・「神宮徴古館」で伝統に触れる おかげ横丁で赤福を楽しみ、ミキモトで真珠の歴史に触れているうち、お昼過ぎになっていた。今度は内宮前終点でなく、二つ目の「猿田彦神社前」から伊勢市駅行きに乗り、「神宮徴古館」を目指す。 おかげ横丁内のミキモト。…
・夕飯に困る宇治山田 宇治山田は、伊勢神宮鳥居前のイメージとは裏腹に、夕飯に困る街だった。というのも、大多数の観光客は旅館やホテルで夕食を食べるし、伊勢名物の伊勢うどんにしても赤福にしても夕飯に食べるものではないから店じまいが早いし、伊勢海…
・「神都」を結んだ・・・三重交通神都線 その町で何かが盛んであることをPRするとき、或いは町の雅称として、「●都」という表現がよく使われる。自分が知っているだけでも、「学都仙台」であるとか「楽都郡山」「雷都宇都宮」「柳都新潟」といった感じ。中でも…
一生に一度はお伊勢参り・・・というフレーズは、一度は耳にしたことがあるだろう。今では大げさに聞こえるが、鉄道発達以前の伊勢詣は、間違いなく一生ものの出来事であった。 伊勢神宮といえば、天皇家のご先祖様たる天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る、…
沖縄グルメの定番といえばゴーヤーチャンプルーに沖縄そば。しかしながら、自分でも沖縄を訪れるまで知らなかったものが沢山。それをご紹介すると共に、沖縄編のラストとして、島を走るバス達にエールを。 ・沖縄式「ちゃんぽん」は麺にあらず 那覇に着いて…
・「わった〜バス党」結成!沖縄県庁案のバス改革案を読み解く バス利用の活性化が課題となっている沖縄。県庁でも本腰を入れた取り組みが進んでおり、一例としては「わった〜バス党」による広報活動が挙げられる。 www.watta-bus.com 「わったー」とはウチ…
S駅が考える沖縄のバス問題解決のための私案。二週にわたり投稿していきます。 ・輻輳を極める沖縄のバス 沖縄のバスは大きく二つの問題を抱えている。一つは多系統少本数であり路線が複雑すぎること、もう一つは交通渋滞等による定時性の喪失である。つまり…
・「沖縄電気軌道」が生まれ変わったゆいレール ホテルに荷物を置き、首里城へ向かうべく僕とO君は旭橋駅に向かった。「沖縄県唯一の鉄道」の旅を始めるにあたって、那覇空港からではなく、「沖縄県鉄道発祥の地:旭橋」から乗車する――という、歴史的意義の…
沖縄編8回目にして、漸く当ブログのタイトルでもある「駅」が登場(まだゆいレールには乗らない)。このブログは基本的に鉄道旅行記を目指しているが、第1回からずっと沖縄バス旅を綴っていたため、なかなか鉄道が登場しなかったが、満を持して鉄道(の要素…
「クゥ~~ッ、コレですよ、コレ。この『サロンパス』感」 ビールジョッキを傾け、うまそうに炭酸の液体を喉へ流し込むO君。しかし、彼が飲んでいるのは決して「ビール」ではなく、ましてや「サロンパス」でもないが、とある「ビア」である。 * * * ・は…
「次は、辺野古、辺野古でございます」 無機質なテープ音声が辺野古到着を告げる。一人の男性が降車ボタンを押した。 * * * ・街が連なる東海岸 往路の120番は恩納村をはじめとした西海岸のリゾート地帯を走ってゆくが、これから復路で乗る77番は主に東海…
「ああ、この『オバァの家』感、たまんねぇなァ」 窓も扉も全部開けっ放しの畳の間で、O君が足を投げ出してくつろいでいる。ゴーヤーチャンプルーはまだか。 * * * ・オバァの食堂で 美ら海水族館を出た僕とO君は、駐車場を越え、偶然スマホ検索で見つけ…
「わぁ――、おーっきいさぁ~」 ジンベエザメの大水槽の前で、小さな女の子が感動の驚きを口にする。 沖縄式アクセントに彩られた女の子の口ぶりからは、不思議と南国らしい優しさが感じられるのは何故だろう。 * * * 僕が初めて来沖したのは16年前、2003…
「はぁー・・・最of高だなぁ・・・」 65番で「瀬底」バス停に着いてから約2時間。 僕とO君はジャグジーに浸かりながら、瀬底島の海に沈む夕日を眺めていた。 * * * ※タイトルは【76】瀬底線となっていますが、本記事内では乗車しません(できませんでした)。 …